①膝の痛み
寒くなると・・・天気が悪くなると・・・膝に痛みがある方はいませんか?
一般的に膝の痛みは、痛風や膝の軟骨が磨り減って膝が痛い(いわゆる老化現象)という認識が浸透しています。
テレビのCMなどで見かける「膝の軟骨成分コンドロイチン硫酸配合、膝の痛みを治す」などのキャッチフレーズ。でも膝の痛みの原因は様々で、軟骨の成分を身体に取り入れて治るばかりのものではありません。
「膝が痛み出す」=「歳をとってきた・・」というイメージばかりが正しいとは限らないのです。
<膝の痛みの種類>
膝は老化による痛み以外にも、色々なことが原因で痛みを引き起こします。膝の周りには、それらを安定させて動かす多くの構造物が存在します。関節の構造は複雑で、膝には3つの骨が関わっています。「大腿骨」という太ももの骨、「膝蓋骨」という膝のお皿、「脛骨」という下腿の骨からなっています。さらに、大腿骨と脛骨の間には、半月板というクッションが入っています。
体重を支える足の中でも、柔軟性も求められる膝。ここでは膝の痛みの種類をいくつかあげていきましょう。
1.筋肉のアンバランス、関節の動きの減少によるもの
膝の関節や足首、股関節といった膝の動きと連動するところが固いと、太ももの筋肉や膝に関連する筋肉に問題を起こします。とくに太ももの前側の筋肉は、膝のお皿の上を通ってスネにつく、膝には大事な筋肉です。
それ以外にも膝を支えるサイドの筋肉やお尻の筋肉が弱っていても、膝には負担がかかります。膝は体重が常にかかっており、関節の正常な動きと筋肉のバランスによって支えているので、その働きはとても重要です。
2.腰、骨盤、股関節からの関連痛。太ももの筋肉、お尻の筋肉のTrpによる関連痛
関節からの刺激が離れた膝に痛みを起こすことがあります。またTrp(トリガーポイント)と呼ばれる特有の筋肉の関連痛では、お尻や太ももの筋肉が離れた膝に症状(熱い、重だるい、時にはシビレ感なども)を起こします。
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3.靭帯・半月板の損傷による怪我
靭帯や半月板を傷めたときは基本的に、はっきりとした怪我がきっかけになることがほとんどです。怪我が治癒した後でも、この傷めた場所に違和感が残ったり、固さが残るので老化が進行しやすいというリスクがあります。
4.滑液包の炎症による痛み
膝の周りを取り囲む筋肉と骨の間にはこれらの滑りをスムーズにするための滑液包(かつえきほう)というクッションが存在します。膝周囲の筋肉を過剰に使いすぎることで、この場所に炎症が起こると鋭い痛みを起こします。
5.変形性膝関節症
コマーシャルや雑誌などでも最近よく目にするこの言葉。簡単にいうとこれがいわゆる膝の関節の老化現象です。早い人だと30歳過ぎから徐々に関節の変形が始まり、40歳以上の人では約6割の人に関節の変形があるというデータもあります。それが進行すると軟骨が擦り減ったり、軟骨の形が歪(いびつ)になったりするため、関節の隙間が狭くなり、関節がぶつかり合って痛みや関節炎が起こると言われています。
一般的に女性に多く見られ、体重とも関係しています。体重が重い人ほど膝への負担は大きくかかっているのです。
6.その他の原因
その他、痛風やリウマチによる関節の痛みや、10代前半~中盤に見られるオズグット
シュラッター病やいわゆる成長痛などもあります。
このように膝の痛みには、様々な原因があるので、その原因を解明することが改善の手がかりになります。膝の痛みが出たら、無理せず専門家に相談しましょう。
股関節痛
股関節は上半身の重さを支える大事な部分です。関節の形は、球関節という構造で、大きな可動域を持つと同時に、靭帯が発達しており、とても安定性の強い関節だといえるでしょう。
そんな大事な股関節。痛みを起こすと歩くのも辛くなり、非常にやっかいです。
股関節痛には、膝と同様いくつかの原因があります。ここでは、よくみられる股関節の問題について、ご紹介していきましょう。
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1.筋肉の緊張、関節の動きの減少によるもの
股関節の周りの筋肉の緊張で、股関節付近に痛みを感じることがあります。多いのは下腹部の筋肉や恥骨近くの筋肉、またモモの外側の筋肉の問題です。
またそれに伴い、股関節の動きが減少している場合も多くみられます。関節の動きの悪さによる痛みがある場合もあります。
2.腰、骨盤からの関連痛。腰や下腹部の筋肉のTrpによる関連痛
骨盤や腰椎の痛みが、股関節付近まで広がるように痛みを起こすことがあります。この場合、問題となっている骨盤や腰椎を治療していくと、股関節周囲の痛みも軽減していきます。またTrp(トリガーポイント)と呼ばれる特有の筋肉の関連痛では、腰や下腹部の筋肉が股関節に症状(熱い、重だるい、時にはシビレ感なども)を起こします。
3.股関節の疲労骨折
あまり股関節を怪我することは少ないですが、なかには日頃股関節にかかる負担が多く、それが積もって股関節に関わる骨の疲労骨折を起こす場合があります。もちろん外傷的に転んで骨折をするケースもあります。股関節に関わる骨折は場所によっては、血流の問題で治りにくかったりするので要注意です。
4.滑液包の炎症による痛み
膝と同様、股関節周囲を取り囲む筋肉と骨の間にはこれらの滑りをスムーズにするための滑液包(かつえきほう)というクッションが存在します。股関節に過剰な圧迫力がかかることで、滑液包を傷めてしまうケースがあります。事故や怪我、重い荷物などで関節に無理な力がかかったときや、左右どちらかの足に重心をのせるクセがある、骨盤などの異常で、バランスが悪くなり股関節に無理がかかっているなど、簡単なことでも痛めてしまうことがあります。
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5.変形性股関節症
変形性股関節症は、膝と同じく骨の老化によるものです。股関節への圧迫や摩擦が長い間続くと、老化も早くなります。また先天性の股関節の疾患を持っているとなりやすいといわれています。発症は中高年に多く、骨が変形し関節の動きが著しく低下してしまいます。
この状態なると、股関節に体重がかかったり動かすときに痛みが起こり、ひどい場合だと関節がこわばる感じも出てきます。
6.その他の原因
幼少期に先天性股関節脱臼などがあると、臼蓋形成不全(股関節の形成が不完全な状態)になることがあります。
股関節の痛みは、歩くのに不自由が出てきたりすることもあるので、早目に専門家に相談しましょう!
カイロプラクティックでは?
1.原因を究明する。
膝・股関節痛においては、何がその原因になっているかを判明することが先決です。場合によってはカイロプラクティックで対処できないケースも出てくるので、まずはしっかりとした検査を行ないます。
2.関節の動きをしっかりつける
膝も股関節も関節の柔軟性が非常に重要になってきます。カイロプラクティックでは、動きの悪い関節、またその方向をしっかりとチェックし、正常な動きを取り戻していきます。
変形性関節症(老化による骨の変形で関節が狭くなった状態)でもしっかりと牽引を行い、動きをつけることで痛みや違和感を軽減することができます。
膝・股関節だけでなく、骨盤・足首まわりもバランスを崩していることが多いので一緒に関節のケアをしていった方がよいでしょう。
3.筋肉のケア
膝・股関節の痛みは、直接筋肉から出ている場合もあります。どの筋肉が問題になっているかを見極め、筋肉に対するケアを行なっていくことも必要です。
4.セルフケアの指導
セルフケアについては、その症状により違います。
膝の痛みでは一般的に太ももの筋肉を鍛えると良いと言われます。これは太ももの筋肉が膝を覆うように支えているからで、この筋肉をしっかりさせると膝が安定してくるのです。ただ、場合によってはこの運動が適さないケースもあります。運動を行なう前にしっかりと専門家に相談することが必要です。
股関節周りも同様で、ストレッチやお尻の筋肉を鍛えてあげたりと様々なセルフケアがありますが、症状によって変えていきましょう。
5.その他物理療法・テーピングなど
膝・股関節に炎症が起こっている場合は、アイシングをしていきます。また関節内部の問題がある場合、超音波などの物理療法を使い組織の回復を高めてあげることもあります。そして場合によってはテーピングによる補強も行なっていきます。
膝・股関節痛の対処法
<痛みがある場合>
痛みを感じ始めてから2・3日経過しても気になるようであれば、まず専門家にご相談ください。痛みの始まりから、どのような状態で痛みを感じるのかなど、問診でどの場所にどのような問題があるかを判断していきます。
病気が原因ではない場合、エクササイズの前にしっかりとした治療を行なう必要があるでしょう。
<たまに違和感がある場合>
この段階であれば治療ではなく、簡単なストレッチやエクササイズによって膝の負担を軽減しやすいので試してみましょう。お家でも出来ますので是非やってみましょう。
※万が一エクササイズ中に痛みや違和感の増大がみられる場合は、無理をして行なわずに専門家にご相談ください。
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